不適切にもほどがある、大好きで毎週観ているのですが、9話の妊活女子・杉山さんについては諸々思うところがあったので、自分の思ったことをつらつらと書き連ねたいと思います。
というか、ほぼ杉山さんの擁護。
今回は他の話よりも渚っち贔屓・明らかに妊活女子に問題があるような構成だったので、元妊活者として言い分を書き残したいと思います。(あくまで個人の一意見)
そして9話は最終回と合わせた前後編編成なので、最終回でお互い誤解を解いて和解してくれるハッパーエンドを期待してます。
→期待しましたが、想像していた結末ではなくて残念でした、、、。
※書くにあたってふてほど見直していないので、ストーリーの勘違いなどあったらすみません。また、当方不妊で悩んだ経験のあるただの一般人なので、諸々の医学的根拠などはありません。(諸々何か問題あればご指摘くださいますと幸いです!)
まずは自分なりの結論から。
おそらく杉山さん、妊活うつになっていたのだと思うのですよね。
無断欠勤や物事を誇張して捉えるなど、うつの兆候が見られたなと思いました。
そうやってみると、今回の件は渚っち個人の問題というよりは、人事部のマネジメント教育の不備が問題なのかなと感じました。
部下のメンタル不全の教育とかプレマタの教育をして理解を深めた方がいいなと思いました。
無断欠勤について
無断欠勤が増えた(元々してないのに「増えた」)時って鬱の兆候の一つなので、上司が「あれ?ちょっとメンタル調子崩してる?」と気付いて産業医に繋げるのがいいのかなと思いました。
杉山さんの場合、渚っちには妊活していることは言っていたと思うので、気付くきっかけはあったかと。
現実問題として、欠勤・特に無断欠勤は他の人の仕事圧迫して迷惑だと感じるのは重々分かるので、そう思うことは仕方のないことだと思います。
なので、他の社員の士気を守るためにも、会社・上司は初期の段階でメンタル不全に気づいて、医療に繋げることが大事かなと思いました。
杉山さんの渚っちに対する憧れと嫉妬
「子供もして仕事もバリバリしている渚さんが羨ましい」
この台詞、妊活中の女性の気持ち代弁してるなって思いました。
妊活中って、個人差はあれど本当にしんどくて、
毎月生理が来るたびに、
- 生物として女じゃないと烙印押されたような気になる
- そもそも私は一生赤ちゃんできないんじゃないかと絶望する
- 生理のPMSも相まって奈落の底に突き落とされた気持ちになる
一方で、
- 将来のことを考えると、自分の老後の貯蓄(2000万からしれっと3000万に引き上げられましたね)もしたい
- 子供の養育費も貯めたい
- でも通院や体調不良で仕事は休まなきゃいけない
- 子供ができたら悪阻や育休・子育てでキャリア育成は一時ストップする、、、
- そもそも今こんなにきつい仕事で子供できた後も続けられるの?
という、妊活していない人からしたら、不毛なことを30秒で一気に考える&四六時中無限ループ状態になっちゃうんですね。
そんな中、渚っちみたいにシンママでバリキャリで美人でメディア露出までできちゃう人を見てたら、妊娠も仕事もアシスタントな自分が不甲斐なくて劣等感に苛まれてしまいます。
杉山さんの場合、それが爆発して嫉妬に変わってしまったのだと思います。
メンタル不全の時って自分と他人の境界線も曖昧になるので、憧れ→嫉妬になりやすいのかなとも思ったりしました。(このあたり有識者に実際どうなのか聞いてみたい)
「なんでセクハラ発言した俺じゃなくて渚っちが休職処分なんだよ!」について
妊活中の私の心情で書きますと、私が妊活中の頃は、セクハラ発言って正直あまり気にならなかったです。
日々何度もおしものお世話をする子育てママがランチ中に、「うんち」「おしっこ」を言うように、日々子供を作ることを考えているときは、自分の排卵日(=Hする日)や生理のことを人に知られる恥ずかしさがなくなっていた気がします(この恥じらいがなくなるのもうつ傾向の一つかもしれません)。なんならチョメチョメするだけで出来るんだったらそんなに嬉しいことはない!という感じ。
それより、自分の都合で仕事出られる日少なくて申し訳ないけれど、みんなに迷惑かけないよう仕事頑張りたいって思っている中「いないものとして」と扱われる方が辛いかもしれません。
(私個人としては、「いないものとして」発言に深い意味はないので気にしないがいいとは思いますが)
蛇足ですが、
きちんとした性教育を受けておらず、コンドームなしダメゼッタイ!で生きてきた私たちは、チョメチョメしたらするっと子供出来ると思いがちですが、実際そんなことなくて健康な若い男女がタイミングバッチリ合わせても30%の確率でしか授からないので、その辺りの価値観の崩壊もメンタルやられる一つの要因かもしれません。
「いないものと思って扱う」→杉山さん、休職→「じゃあなんて言えば良かったの?」
「MTGの参加は難しいと思うから、議事録目通しておいてね」とかだとどうですかね?
というかそもそも、MTGにそんな人数(ドラマの中では5〜10人ぐらいいましたよね)参加させないとダメなんでしょうか?テレビ業界にいないので分からないのですが、情報共有のためだけにMTG全員参加させるのは人件費の無駄・MTG参加するなら全員MTGで発言せよ、がビジネスの基本かなと思いました。
ただ言えるのは、職種的に出来合高で評価しやすいプログラマーやデザイナー等と違って、固定の時間で労働する職種なので、妊活と相性悪いのはあったかもしれないですね。
アドバイスされたことも嫌だった
これは妊活に限らず色々なところでありますよね、、、。
アドバイスくれる気持ちは本当に嬉しくてなんて優しいんだこの人って思うのですが!まじでめんどくせーって思われると思うのですが、妊活したことない人の妊活アドバイスはどうしたってイラッとしてしまうので言わない方が賢明です。料理したことない人に手料理振る舞った時に、もっと味薄くした方がいいよ。って言われたらイラッとしますよね?そんな感じ。
でも本当に思いやってくれる気持ちは本当に嬉しいので!!もし思いやってもらえるのならば、アドバイスじゃなくて傾聴して気持ちに寄り添ってほしいです。何事も答えは自分の中にもうあって、それに辿り着く過程でもがいているだけなので、聞いてもらうだけで答えは見つかる&前に進めますので。
未婚の妊活
これは意味が分からない。
男繋ぎ止めるために子供作ろうとしてるのか?とも思いましたが、通院してるって話でしたよね。不妊治療で通院するってことは、基礎検査受けてるはずで、基礎検査受けるなら男性もアレも提出するから、パートナーも了承の上で通院してると思います。
でも婚姻関係にないってどういうこと?子供絶対欲しいから子供できない女とは結婚したくないとか言っちゃうモラ男と付き合ってる?
真偽は分かりかねますが、恋愛が女性のメンタルに与える影響は、早く籍入れちゃったほうがいいです。たかが紙(婚姻届)、されど籍ですから。
調べてないので分からないですが、不妊治療のステップ上がった時の助成金も籍入れてたら取れるんじゃないのか?
→未婚の場合も条件によって助成受けられるみたいですね(2024年3月時点)。でも面倒そうなのでやっぱり婚姻関係になった方が良いかなと。
鍵妊活アカ
これも分からない。笑
でも匿名で誰かと繋がりたくなる気持ちだけで言えば超分かる。
妊活中って本当に孤独で。
大好きな友達の出産報告でも、嬉しいのに心から喜べない・生理日と重なったら友達を嫌いになるぐらい黒い感情が生まれます(そしてそんな自分が嫌でたまらなくかる)。
妊活の話も暗い話になりがちなので友達に話しづらいし、かと言って妊活友達を作るのも子供ができた時に互いに嫌な気持ちになるから作らないでおこうと考えて、人と疎遠になっていきます。そして体動かす趣味も流産が怖くてやらないようになっていくので、趣味仲間も作りにくくなっていきます。
私の場合はそんな感じで人と関わらなくなったのですが、杉山さんはそれでも関わりが欲しくて鍵アカ始めたのだと思います。孤独は人を殺すと言いますから、大きな心で見守ってあげてください。
雑誌のインタビューで私の妊活を「アウティング」された
少し話は逸れますが、「アウティング」についても触れておきたいです。
「アウティング」の本来の意味は「本人の了解を得ることなく、性自認や性的指向を公に暴露すること」。
ここで誤用していたのは、製作サイドが分かっていなくて使ったのか、杉山さんがちゃんと理解していないのにその言葉を使うキャラ=雇用者の権利を振りかざすモンスターとしての表現だったのか、どっちなのかなぁ、、とモヤモヤしてます。
(後者だったらインパルス板倉あたりに、「使い方間違ってるけどね」ってセリフ言わせそうな気がするので、前者な気がしてこわい)
昭和と令和の妊活事情
前提が違いすぎて、このドラマで扱うには難しかったよなと思います。
昭和は、専業主婦やパートさんが多く、女性がキャリアを形成しなくても生活できた家庭が多かったので、若いうちに結婚→仕事のストレス(心や時間の制約)も少なく妊娠しやすい状況にあったかと思います。
一方令和は、共働きが当たり前・年金分も自分で貯める時代で、妊活適齢期を過ぎてから結婚する女性も少なくありません。(もちろんそれだけじゃなく楽しく働いている人もたくさんいます)。結婚したら子供産まれてお母さんになるんだろうなぁと思っていたのに、授からなくて焦るなんていうことはザラにあります。
働き方の変化によって妊活が一番影響受けているんじゃないかなぁと思ったりします。働き方の転換に合わせて妊娠に関する考えも変化している時期で、私たちは今、変換期の辛さを感じているのかなと思いました。
海外では浸透している人工授精・卵子凍結は、日本ではまだまだ心理的な抵抗もあったり、
自分を育ててくれた昭和のお母さんはモデルケースにはならないことも負担の要因かもしれません。
おわりに
妊活やうつはデリケートで当事者も周りの人も話題にしづらいので、前提知識を持った上で上司と部下が接することができると円滑に進むのかなと思い、人事部に委ねる結論にしました。
あくまで私個人の言い分なので、妊活している人がみんなこう思ってるわけじゃないと思いますが、この一週間、言葉にしたくてたまらなかったので吐き出しました。
乱文&長文なのに、最後までお付き合いくださりありがとうございましたmm